DD-Kの雑記

元バンドマン/元派遣コーディネーター/元コールセンターSV/元天然パーマとか元コンビニ店員とか諸々。たかが30代前半ですが、なんか色々あったんで体験談書き殴ります。

安かろう悪かろうはクソくらえ

吐き気がします。


『そんな竿使ってたって上手くなれないよ』



↑こんなことをほざいている人を見る度に僕は吐き気がします。
後輩とかに一方的に説教している夢破れた30歳オーバーのミュージシャンを見ていると、
もう見てられなくてゲロゲロです。



どうも!気付けば夢破れた30歳オーバーでした!
DD–K(ディディーケー)です。


僕はなにも成し遂げれなかった、夢破れた30歳オーバーの元バンドマン(ギタリスト)。
一応ではあるが今も数万円から数十万円するギターまで複数所持しています。
そして『ASK』と書かれた数百万円はするであろうヴィンテージギターも弾いたことがあります。
(勿論、借してもらったり、楽器店で試奏してみたりっていうだけではあるが。)


高いギターにも安いギターにも良いところは勿論あるし、
所持しているギター達にはたくさんの思い出が詰まっています。
だからこそ冒頭で書いた、
『そんな竿使ってたって上手くなれないよ』
なんてことを言うよな輩が死ぬほどムカつく。


ギターのことを竿と置き換える業界用語を使って自分の愛機バカにされたことがムカついたのもあるが。
そんなことをベラベラと偉そうに喋って、
ネクストロックロールスター(ロックンロールに心を奪われてこれから1stギターを手にしようとしている少年少女等のこと)の誕生を阻止しているとなれば腹立たしくて仕方ないのだ。



そんなわけで今回の記事については、
エレキギターについての自分の体験談や意見を書き殴っていきたいと思っている。
僕のように先輩から理不尽な忠告を受けて不安になっているギタリストや、
これからギターを初めていくネクストロックンロールスター達が読んでくれたら幸いだ。



◾️Squierなんてクソじゃん。と言い放って先輩
まずSquierというのはギターのブランド
FenderGibsonといった代表的なギターブロンドは
ギターを弾けない人でも聞いたことがあるのではないかと思うのだが、
SquierはそんなFenderがプロデュースする2ndラインみたいなものだ。
全くわからなければ、すごく雑に表現するとGuみたいな感じと考えていただければと思う。
※もっと詳しいSquierの詳細は下記のWikiから
スクワイア - Wikipedia


僕はこのSquierというブランドがとても好きでを実際に1本所有もしている。
ギターを初めたいと夢見る中高生でも手の届きそうな安価な設定にも関わらず、
その雰囲気は中々に本格的なのだ。




※Squierのストラトキャスター
確実な定価は調べても出てこなかったが、どこのサイトでも3万円前後くらいだった。





※ 御丁寧にヘッドに『START』と書いちゃうあたり。
『おう、ロックンロールの世界によく来たな。ここからスタートだぜ!』と、
まるで天国にいるジミ・ヘンドリックスからの激励みたい!?



かの有名なビートルズのポールマッカートニーが
幼き息子にSquierのストラトキャスターをプレゼントしたんだけど、
結果的に気に入ってしまって自分が愛用したという心温まるエピソードもあるもんだから余計に愛さずにはいられなくなる。





※個性的なラインナップも抑えた心躍るVintage Modifiedシリーズ。




このように近年はカートコバーンや田渕ひさ子の愛機なんかもリーズナブルな安価設定でラインナップに加えてあり、僕みたいなその日暮らしにも夢を見させてくれる粋な心遣いも徹底されている。




前置きが長くなってしまったが、
そんなSquierを『安いギター』という理由だけでバカにした先輩ミュージシャンがいた。
っていうか当時僕が買ったばかりのSquierのジャガーをバカにしたのだ!!
6万円を6回払いに分割するくらい無茶して買ってギターだったのに!
しかも音も聞かずに『そんな安いギターを買って安物買いの銭失いって知ってる?』と上から目線でくるもんだから非常に腹立たしかったことを覚えている。
ムキになった僕は先輩に一泡吹かしてやろうと吹っかけてみることにした。



『すいません。百戦錬磨の現場を渡ってきた先輩へ対して安価なギターを使うのは失礼でした。
ただこのギターの出音が今回の楽曲にマッチするかもって興味もあったんで、
ちょっと確認してもらっていいですかね〜?』


煽ったつもりが冒頭の適当なお立てが効いたのかYesの返答を貰った。
馬鹿は煽てりゃノッてくるとはこのこと。

現場にあったFenderUSAのテレキャスターツインギター編成だったので別の先輩のを拝借させてもらった)とSquierのジャガーのクランチトーンとクリーントーンを両方弾いて、
どっちのギターが楽曲にマッチするか先輩に確認してもらうことにした。
出音判定なので視線はまわれ右手して貰って、
『こちらは見ずにお願いしますね』のオプションを忘れずに付け加えた上で。
わかりやすく言うと芸能人格付けチェックの『お題/どっちが年代物の高いバイオリンか?』みたいな状況を作ったということだ。
どちらが楽曲にマッチするかという名目ではあるため高い物=正解ではないのだが、
ようするにSquierのジャガーを否定した先輩に『Squierのギターがマッチするほう』と言わせればいい僕の勝ち。



結果は先輩の惨敗。
アンプとエフェクター(ブルースドライバー)は変えずにギターだけ変えてということだったのだが、
音だけを聞いて、楽曲にマッチするのはSquierのギターと自分で選んでくれたのだ。
ここだけ聞いたら何も変な話には聞こえないのだが、
この先輩にすると数分前まで大否定していた安ギターが楽曲にマッチすると選んでしまったもんだから、周囲からが彼へ向ける視線は当然に『矛盾』の一言だ。




◾️1stギターに何十万円もするFender USAのムスタングを勧めていた先輩
『ギター始めたいんですけど、どんなのを買えばいいですか?』
ギターを何年かやっている人であれば皆、
不思議と共通してこんな質問を受けたことがあるのではないだろうか?
僕も色々な年齢層の人達から質問を受けたことがある。
ほぼ100%の確率で決まっての答えている返答は、
『自分の小遣いの範疇で、見た目が気に入ったギターを買えばいいよ』
といったところではないかと思う。



肝心なのは自分が気に入ったギターを買うこと。
まずは愛着を持って触れ合えることが重要なので、
ぶっちゃけ値段なんてなんでもいい。
なんなら安けりゃ安いほうがいいんじゃないかくらいに思ってる。
題名の通り『安かろう悪かろう』なんてクソくらえ。
『安いギターを買って、後に買い直すのは、安物買いの銭失い』だ?
結構なことじゃないか。
そのギターでは自分に足りないところがあったから別のギターを買ったということで、
本当のパートナーに必要なことが一つでもわかったのであればこんなに良いことは他にない。
エレキギターは高価な買い物なんて敷居を高く捉えずに、
安くても大丈夫だからどうか気軽にエレキギターの世界に足を踏み込んでもらえればと強く思う。


この点に置いてもクソみたいなエピソードがあるのだが。
かつて僕の先輩は『ギター始めたいんですけど、どんなのを買えばいいですか?』と初心者の女の子に尋ねられた際に何十万もするムスタングを勧めたらしい。
ちなみにムスタングという点については質問した女の子が『形はムスタングが良い』という唯一の希望があったかららしい。



※かつてFenderのスチューデントモデル?と位置付けされていたエレキギター
スチューデントとは学生や研究生という意味らしいので、
発売当初はビギナー向けということだったのかもしれない。



購入予算もなにも聞かずに、これからギターを初めようとする金持ちでもない、
フリーターの20歳そこそこの普通の女の子に何十万もする勧めたもんだから驚きだ。
言うまでもなく、その女の子も何十万もの買い物をする気など微塵も考えていなかったため、
予想外の返答が返ってくるは、『最初から高い物に触れなくてはいけない』という先輩の個人的感覚を語られるはで返答にも困り果てて一旦はギター購入を諦めたようだ。


本人としても最後のチャンス、もしくはワンチャンくらいの考えで僕にも質問に来たのだろう。



『私、ギターを初めたくて、〜先輩に相談したんですが、、、何十万もするギターを買えって強要されたんですが、、別にバンドを組んでライブをやろうとかではないのですが、そんなに高価なものを買わなくてはいけないんでしょうか、、、』



当然僕は食い気味に『いや、そんなもんいらんしょ』と返答した。
ムスタングタイプならlegendやBacchusからも2万しないくらいで出してるから、
そのあたりから検討してみるように伝えた。
女子でムスタングを気に入ったなんてコテコテなところではあるが、
その気持ちはグッと飲み込み、気軽に初めてみることを伝えるのも勿論忘れなかった。




◾️極論→なんでもいいから初めることが大事。
極論を言うとギターの値段なんて先を見ればキリがない。
改めて主張するが高いギターが必ずしも正義かと言われれば絶対にそんなことはない。

例えば何十万もするGibsonレスポールを使ってレコーディングをしたとしよう。
勿論そのレスポールだけで良い音源は録れると思うが、
隠し味程度に、小さな音で適当な安物のストラトの音を重ねてみることで1つの音源として引き締まるケースだってあるのは事実だと思う。
なんかレスポールの影で小さくフォークギターが鳴ってたらいいかもなーなんて思って、
スタジオの片隅で埃を被っていたフォークギターを重ねてみたところ『お!』なんてミラクルも十分に考えられるわけだ。
(色々とすごい極論ではあるが)

実際の現場であってもそんなケースは珍しくない話なのだ。


だからこれからギターを初めようと思っているネクストロックンロールスター達よ、

ギターなんてなんでもいいから初めよう!
高いギターが買えるまで待ってたらあっという間に老いぼれてしまうよ!


締めは某バンド漫画のパクりっぽいのだが、

とにかくやったもん勝ちだ!